<挿絵>1月10日(水)Aクラス 32


ミネ先生、Aクラスのみなさん、今年もどうぞよろしくお願いいたします!
冒頭文担当(実は初体験!)の7期生、
「上(右)から読んでも下(左)から読んでもこまきまこ」の小牧真子です。

戌年初のAクラス授業の課題は、特に先生の評価が厳しいと評判の「挿絵」。
挿絵は、テキストとの関わりが深く、私にとっては未だに一番苦手とする課題です。
「今日はね、厳しくいきます」とおっしゃる先生の目が笑っておられない〜。
くわばらくわばら・・・と唱えつつメモをとりました。

当日30分の遅刻をしてしまい、教室に入ってとにかくメモしなきゃと焦っていると、
スッとキムラキコさんがあらわれ、メモ用紙を一枚手渡してくれました。
メモ用紙をよく見ると、30分の授業メモが的確にまとめてあるではないですか!!!
涙がちょちょぎれました・・・あのときのキコさん、超カッコよかったです。

☆小説家でも良い文章をうつしたりする。イラストレーションも模写をするといい。
★マンガチックは抜けましょう!
☆作風には一貫性がほしい。特に人物描写はデフォルメの練習をして自分の作風を研究すること。
★「挿絵」の授業は毎回点が辛い。時代考証や小説の世界観、場面設定など「これヘンじゃない?」という部分があってはいけない。依頼側(編集担当者)からすると、イラストレーターがどんな絵を描いてくるかをチェックせざるを得ないのでは?
☆「装画」の方が特徴的なモチーフを描いたり、カラーだったりするためか、「挿絵」よりも描きやすいことがあるよね・・・
★白黒でオリジナリティを出すのが難しいのか、カラーと白黒で作風が変わったり、誰の作品か分からないことがある。
☆挿絵では、場面を描くことが多いので登場人物が描けないとだめ。
小さく風景の一部ならいい感じでも、大きくなるとなぁ。
アップの顔の描き方がもう一息。きびしいけれどもうちょっと・・・だね。
★絵としてはすごくいいのに・・・細かいけれど不自然なところがどこかにあるのはダメ。例えば
 ・背景や家具と人物の距離感
 ・静物を描くパースのアングルが一枚の絵に複数ある
  →プリミティブアート的な作風ならあり得るが、自分の作風にあうかどうか気をつけた方がいい。
 ・窓枠や机の装飾や建築様式など時代考証をきちんとする
  →昭和初期の木造校舎の窓や教卓など
☆宮沢賢治のように人物や背景を細かな描写がある作品では、それを忠実に守った方がいい
(Special thanks to kiko kimura)

次回「装画」にむけて、みなさんがんばりましょう!エイエイオーッ!

 

 


加藤佳代子
(1期)二十六夜待ち/佐伯一麦

 


小牧真子
(7期)12星座の恋物語/角田光代・鏡リュウジ

 


キムラキコ
(10期)さよなら神様/麻耶雄嵩

 


長光雅世
(11期)エリコの丘から/E・L・カニングズバーグ

 


橋本裕子
(11期)羊と鋼の森/宮下奈都

 


徳重千里
(12期)賢者の贈り物/オー・ヘンリー

 


石橋澄
(15期)赤いくつ/アンデルセン

 




やまもとようこ
(15期)チップス先生さようなら/ジェームズ・ヒルトン

 


あかしあきこ
(17期)注文の多い料理店/宮沢賢治

 


東久世
(18期)螢・納屋を焼く・その他の短編/村上春樹

 


岩野睦美
(18期)少女地獄/夢野久作

 


四宮愛
(18期)変身/フランツ・カフカ

 


Tsuin
(18期)秘密の花園/フランシス・ホジソン・バーネット

 


鹿毛英子
(19期)コーヒーが冷めないうちに/川口俊和

 


金子なぎさ
(19期)水声/川上弘美

 


タケイサチコ
(19期)風の又三郎/宮沢賢治

 


和田尚久
(19期)邯鄲の歩み/内田百閒

 


佐藤野々子
(21期)ひな菊とペパーミント/野中柊

 


じーろじーろ
(21期)砂漠/伊坂幸太郎

 


すぎもりえり
(21期)薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木/江國香織

 


バイゴリョウ
(21期)ブラック・ティー(短編/百年の恋)/ 山本文緒

 


ふちのとみよ
(21期)タイトル ツバキ文具店/小川糸

 


山口信子
(21期)ショートカットの女たち/パトリス・ルコント

 


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32 thoughts on “<挿絵>1月10日(水)Aクラス

  • Reply
    橋本裕子

    こまきさんの乙女座、藤田ミラノさんの挿絵を思い出しました。検索して見たら顔は似てないんですけれどね。美しい女性とポピーや麦、硬質な繊細さかな。
    キムラキコさんの滝、迫力の空間!
    金子さんの少年少女。二人の隙間が微妙でいいな。
    和田さんの挿絵、とても魅力的な空気ですねえ・・・

    • Reply
      小牧真子

      橋本さん、ありがとうございます!
      藤田ミラノさんって知りませんでした。抒情画家という肩書きにうっとりしてしまいました。物憂げで切ない瞳をたたえていますね❤️
      抒情美人画というジャンルでしょうか。ミラノさんの作品をもっと見たくなったので画集を買ってしまいそうです・・・素敵な画家を教えてくださってありがとうございました〜☆

  • Reply
    小牧真子

    みなさんが好きな本がわかるので、挿絵、装画は楽しいですね!

    澄ちゃんの赤いくつ、怖すぎるんですがアンニュイで奇妙な美しさがあります。
    なぎささんの水声、電車のシートに座る二人を真正面から描くのはむずかしいのですが、手や足のしぐさや顔の表情まで登場人物の存在感を感じました。シートのデフォルメが美しいです。また背景周辺のじんわりした重なり、とても好きです❤️
    橋本さんのグランドピアノの黒のバランスとグレーな部分のバランスにハーモニーを感じます♪ 連弾の二人の佇まいが透明感もあって素敵です。
    他の方の作品はどれも、物語の人物、世界観、背景をていねいに美しく描いていて、本当に読みたくなります!

    • Reply
      石橋 澄

      まこさん、コメントありがとうございます!楽しい冒頭文もありがとう!うんうん、と読みました。
      白黒はとても苦手なので、もう今回は線画で!グレーは使わないぞっ!と開き直りつつ描きました。
      まだ掴み切れない。。引き続きがんばります!
      そうそう、怖いお話なのですが、子どもの頃からなんとなく惹かれるのです~

      • Reply
        小牧真子

        澄ちゃん、冒頭文を楽しく読んでもらえてよかったです!

        白黒で描くときの心意気、なるほど〜
        私は黒がバチっと決まる絵と、淡いグレートーンの繊細な絵がと両方好き。

        バランスと、黒の強さ、深さがむずかしくて試行錯誤中です。わたしもがんばります!

        澄ちゃんのグレートーンは見ていて楽しいです。生まれつきの感性なのかも。

        子供の頃から怖い話しに惹かれるってわかる〜
        私は絵本「モチモチの木」が大好き。
        あれは怖くないね 笑

  • Reply
    杉目 史

    小牧さん、楽しい冒頭文ありがとうございました!
    いままでの冒頭文の中で一番楽しくよめました笑

    橋本さん、壁紙のラフなタッチがかわいくて、この絵好きです。
    やまもとさん、紅茶缶の絵、素敵です。
    あかしさん、先生がおっしゃっていたように木を黒くしたらほんとに良くなっていてびっくりしました!

    • Reply
      小牧真子

      杉目さん、
      冒頭文楽しんでもらえてうれしいです!
      どうもありがとう〜♡

      そうそう!あかしさんの絵、まさにその通りになりましたねぇ、すごい!
      先生のアドバイスはさすがです。
      そして丁寧に仕上げられたあかしさんの水彩テクもすばらしいです。
      授業のときに、あかしさんからどうやって細部まで塗っているのかネホリハホリ質問ぜめをしてしまったんです。
      あかしさん、いろいろ教えてくださって、ほんとにありがとうございまーす。
      水彩もがんばります!

    • Reply
      あかしあきこ

      ほんとですね。先生の言われたとおりに塗って大正解でした。表現したい感じを出す以前に、バランスが大事だなぁと感じました。

    • Reply
      橋本裕子

      杉目さんありがとうございます。うれしいな♪
      かっちり描かない方法で描きました。そうそうラフ。
      その方が動きとか空気とか雰囲気が出せるかな・・・と思いまして。

  • Reply
    石橋 澄

    白黒はいつまでたっても難しいです。。。が、描けるとめちゃかっこいいですよね。まだまだ精進せねばと思いました。

    加藤さん、さすがの美しさですね!手前の濃さと、奥のグレーが効いています。
    まこさん、私の一番好きだったおとめ座の絵!ステキです。一色で雰囲気たっぷりに描けるのいいなあ。
    キコさん、テクスチャが効いててかっこいいなあ
    鹿毛さん、タッチで鹿毛さんとわかる!ぱきっとした白黒がいいですね。
    じーろじーろさん、これ、めっちゃかっこよかった!

    • Reply
      じーろじーろ

      石橋さん!
      ありがとうございます!めっちゃうれしいです!
      モノクロは奥が深いですよね。画材で全く違うし。
      前回はモノクロ=墨絵と思っていた私。

    • Reply
      加藤佳代子

      石橋さん、ありがとうございます。
      ありきたりな感じがして自分ではあまり納得していません・・。
      解釈の仕方、表現方法、構図、などもっと考えないと駄目だと思いました。

  • Reply
    じーろじーろ

    小牧さんが、冒頭文が初めてなんて意外です。
    でも楽しい。そして、キムラキコさんとの連携が素敵。

    装画の回が楽しみです。(来週!!)

    • Reply
      小牧真子

      じろちゃん、楽しんでいただけてよかったデス〜

      キコさん、ほんとにナイスアシストでした♡

      じろちゃんの挿絵は
      風と砂漠を白くかすれるように表現していて素敵です!
      イラストレーションならではですよね♡

  • Reply
    四宮 愛

    長光さん、色々とありがとうございました…!

    鹿毛さん、シンプルさがかっこいいです。
    金子さん、いつも清涼感と上品さを感じます。
    バイゴリョウさん、モチーフや潔い線が楽しいです。

  • Reply
    金子なぎさ

    橋本さん、隙間に気づいてくださって嬉しいです^^。
    戦前の少年少女って〜と想像しながら、こんな感じになりました。。

  • Reply
    金子なぎさ

    まこさん、コメントありがとう。
    冒頭文、おもしろいですー!キコさん、かっこいいなぁ〜。

    四宮さん、授業中、ちらっと感想つたえてくれて嬉しかったです。元気でます。
    四宮さんの4作品まとめて見ると迫力が増しますね。
    カフカの不条理な世界が四宮さんのクールな世界とマッチして美しいです。

  • Reply
    川井純子

    徳重さんの女の子が表情が絶妙で可愛いです。
    ちゃんと読んだことないので、読んでみたいです。内容が気になります。
    四宮さんの、4点もピックアップかな、すごいです。
    ミステリアスな雰囲気で、引き込まれます。
    変わったお話しだな、と思ってずいぶん興味を持って読みましたが、また読んでみたくなりました。
    鹿毛さんの大胆な構図が面白くて印象に強く残ります。
    ポツンとしたような女性の姿もどこか滑稽なような気もして、内容に興味津々です。
    バイゴリョウさんの、センセーショナルな感じで、攻めてますね!

    • Reply
      徳重千里

      タイミングを外してしまってごめんなさい!
      川井さん、どうもありがとうございます!
      素敵なうさちゃん女子を描ける川井さんを見習いたいです~。

  • Reply
    長光雅世

    挿絵の課題はとても難しく、とても楽しくて好きです!
    和田さんの最高に好きでした!

    • Reply
      和田尚久

      ありがとうございます!
      MJの先輩が導入されている切り絵の感覚などに学び
      (これは切り絵ではないのですが)
      何層ものイメージが重なった感じにできないか・・・と試行錯誤しています!
      とても嬉しいです。

  • Reply
    菅原さこ

    挿絵はいつも苦戦課題ですが、皆さんの挿絵作品を見ると本当に勉強になります。
    そしてやる気と凹みとパワーと迷いと何かをモリモリ抱えながら、大体「自分おつかれさまビール」でその日を終えるのです。

    金子さんの品のある子供惹かれます。昭和感も感じられてすごいなぁと思いました。
    アドバルーンなつかしいです笑
    じーろさんの砂丘の中の建物好きです。たたずまいに既に物語を感じます。

    小牧真子さんの冒頭文笑いました。上から読んでも…下から読んでも…!
    楽しいながらもわかりやすいまとめありがとうございました!

    • Reply
      じーろじーろ

      さこさん、ありがとうございます!
      こうして並ぶとまだまだ感が味わえるMJ。
      ちなみに大学生の青春群像劇ものなので良かったらぜひ。

      そして今日は装画。
      みなさんのが楽しみ。

    • Reply
      金子なぎさ

      菅原さこ様、戦前の上野ということで、苦心のアドバルーンです^^:
      当時の絵にあるのをを思い出して、ネットで調べたら、ちょうど盛んに上がってる頃のようで、
      空にゃ今日もアドバルーン…「ああそれなのに」という歌が流行ったのが1936年頃だとか。。

  • Reply
    アコル

    バイゴさんのいいですね。読みたくなります。
    長光さんの普段とちがう調子もとてもおもしろいです。
    じーろさん上手いです。かっこいいです。寒そうです。
    Bクラスに振り替えたので原画が見られず残念です。

    • Reply
      じーろじーろ

      アコルさん
      嬉しいです!ありがとうございます!
      でも砂漠なので暑いはずなのです。モノクロで出す熱量を考えます。

  • Reply
    キムラキコ

    真子さん、おもしろい冒頭文をありがとうございます!
    なんだかよい人のように書いてくださってるのが(自分用の本当に汚い字のメモを渡しただけなので)はずかしい……!
    橋本さん、石橋さん、コメントありがとうございます。
    滝の絵って好きなんですが、人に見てもらう目的だったら、もっと絵のサイズも大きくして、スケール感があったほうがいいのでしょうね……(今回は挿絵ということもありましたが……)

    Tsuinさんの絵が、雰囲気もあるし、構図がとってもいいなーと思いました。
    あかしさんの木の部分、わたしも修正後のほうがよくなってる!と驚きました!!