峰岸達アーカイブス / その4 「母と田んぼと母の漬物」装画と白黒カット 43


前回までのようなそんな晴れがましいネタはもうありません(あとちょっとあるかな、それはいずれまた)。

このアーカイブス、これからしばらくはは過去のイラストレーションの仕事を中心に、タイトル画にからませ進めていきます。

今、ちょうど課題授業が「白黒カット」だったので、このタイトル画に使った装画の単行本の中に描いている白黒カットを掲載します。
本当はもうちょっと数はあるのですが、12点に絞りました。
1ページに1点のカットというのがいいですね、なんか贅沢な気がしますね。
ページいっぱい使って背景をもっと描きこんだりすると、挿絵になるのかな。

カットには3種類あるとぼくは思います。
1、文章に沿った挿絵的なもの。
2、文章とはイメージ的なものでしか繋がっていないもの。
3、ハウツーものの段取りを描く説明的なもの。
ぼくのこのカットは、まさに1ですね。

この本は主に著者藤田和芳氏(大地を守る会)の少年時代のことが書かれたエッセイです。
育った環境はぼくとは全然違うけれど、著者は1947年生まれで、ぼくとはほぼ同世代。
同じ時代の空気を吸って過ごした少年時代。昭和20年代の終わり頃から30年代にかけて・・・。
これはもうぼくの十八番!(自分で言うな)楽しい仕事でした。

2010年10月(株)ビーケーシー発行 
(今からちょうど10年前のこの時期、この仕事をしてたんだなあ)

ブックデザイン 石松あや(しまりすデザインセンター)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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43 thoughts on “峰岸達アーカイブス / その4 「母と田んぼと母の漬物」装画と白黒カット

  • Reply
    前田なんとか

    やっぱり先生の白黒カットは無駄が一切なくて、やっぱスッゲーなって思いながら食い入るように拝見しました。
    本文は未読ですが、鶏を抱えた少年を見て、父が子供の頃飼っていた鶏が学校から帰るといなくて、母親に逃げたと言われたけど晩ご飯が鶏肉の料理だったという話を思い出しました。完全に余談で失礼しました。

  • Reply
    笹川路子

    使用した画材の話から、授業(電話)中に、記事のことを教えていただき、お手本の教科書を見ながらの電話授業みたいになりました。
    カットで線画だけどかなり描き込んでいるとのことで、どの絵もシンプルに見えるのに、細かいところまで綿密に描かれていて、実際は描くのが難しい絵だなぁと、小さいカットなのに、質の高さを感じました。
    Bクラスの皆さんが授業で教わったことをコメントに書かれているのも合わせて拝見して、深い、深すぎる!と読んでいたのですが、中でも、「カットは小さく印刷したときによい状態でみえること」というところ、刺さりました。先生の絵は、細かく描いていても、小さく印刷しても、うるさくもなく、淋しくもなく、そういうことか・・・と納得しました。
    このカットは、どんな大きさで描いているのでしょうか?
    人物の全身をこのサイズのカットで描ける気がしません。授業後なので1人大反省会みたいなコメントになってすみません!

  • Reply
    鈴木実千代

    凛と美しい母親の後ろ姿と、後を追う少年。
    それだけでも心をわしづかみされるのに、美しい景色と見事な構図に目が釘付けになりました。
    そしてさらにモノクロカットの素晴らしさ!
    人物の表情、服、動き、景色まで魅力が過ぎます!
    ギリギリまで削ぎ落とされた美しさが心に迫ります。
    1枚1枚額装してず〜っと眺めていたいです。

  • Reply
    徳重千里

    人物カットのお手本。
    ムダがないというのは、こういうことなんだ。
    と、ひとりで唸っています…

    いつも、貴重な記録のご披露を
    どうも、ありがとうございます!

    …大地を守る会のお野菜セット、取ったことがあります。

  • Reply
    春山拓思

    先生のカットの伝える力スゴいですね。
    シンプルで無駄がないのに、情緒とか温度がしっかりあって。
    先生の言っていたイラストレーションの品の良さというのか。
    表紙のピンク色の空にも惹かれますね!
    (前に一度、先生の真似して授業でやってみたことあります^^)

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    ハシモトジュンコ

    絵を見るだけで、ストーリーが感じられました。
    先生の絵は、見ていると楽しくなります。
    ほっこりしました。

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    平塚じーろ

    先生が今回の授業で、よくおっしゃってる(私に)
     何が描いてあるか
     誰が描いたか
    が、まんま分かる、挿絵であり、カット!
    素晴らしいです。

    先生、このままいくと、このアーカイブス記事が先生の個人サイトの代わりに・・
    (ちょっと自分の首を絞めました)

    それにしても、今期の授業はある意味とても貴重で、毎回、先生に丁寧に見ていただけて
    感謝、感謝です。

  • Reply
    菅原さこ

    先生の文章の「カットには3種類ー」のところから、講義を受けている学生のように背筋がシャキッと伸びました。
     
    先生の白黒カットは美しいです。楽しくて何となく切なくて、ご飯は美味しそう。
    時折背景のない絵を描いてみるもののどこか空間がさびしくなってしまうのですが、先生の絵にはそういう感じが全くないので、その違いは何だろうなと何度も見てしまいます。

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    渡辺エミー

    一目で、どんな場面なのかが想像できます。
    白と黒だけでも、ぬくもりが感じられますし、とても美しいです。
    白黒の絵って、こんなにも魅力的なんだ!と、自分の中での意識が変わるのを感じています。

    そして、装画の夕焼け空のピンクも、驚きました。とっても斬新でステキです!

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    竹内薫

    皆さんおっしゃる通りで、本当にわかりやすくて、先生の世界観ですね。カットの定義も勉強になりました。先生のお手本付きですごく贅沢な授業ですね。
    個人的にはバスの形が丸みを帯びているのや、ジャイアンツのユニフォームがタプっとしていたり、少年の半ズボンに下駄のスタイルがノスタルジックで大好きです。
    ピンクの空の色、書店店頭でハッとしますね。

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    加藤佳代子

    先生のカットは、今も昔も変わらず力強く、訴え方が半端ではありません。すごいなぁ。
    自分はどうしてもグレーを使いがちで、黒と白できっぱり描くのは勇気がいるし、自信がないとなかなかこうは描けません・・。
    どのカットもとても懐かしく、あるある!ですね。はるか昔を思い出しました。
    なんとかさんが書いていますが、家でも自分が小さいころ鶏を飼っていて、同様のことがあり大泣きした覚えがあります。卵を産まなくなったら昔はそうしていたらしいです。
    畳屋さん、懐かしー。私は東京の文京区(当時は山の手)の高校に通っていましたが、好きだった人の実家が畳屋でした。
    作業風景も覚えています。親の代で廃業しインテリアショップになり、今はマンションに建て代わっているようです。
    東京の真ん中の畳屋、変遷を見るようです。

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    金子なぎさ

    今回掲載してくださった先生の装画、配色の匠さにはっとしました。
    日本の懐かしい原風景が、モダンな配色とシンプルな先生の墨ケイのラインで気持ちよく全体をまとめていてすごいなぁ^^と。
    むしろこんなモダンな配色のほうが、ノスタルジックで粋になるのですね。
    白黒カットはシンプルな美しさで、一枚でも12枚並べてもず〜と見ていられます。素敵です。

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    いけ野なみ

    表紙画の夕焼けのピンクが何とも言えずきれいで引きつけられます。
    白黒カットシンプルで力強い。一度みただけで心に焼き付いてしまいます。
    笹川さん同様に人物の全身をこのサイズのカットで描ける気がしません。
    挿絵とは、カットとはどういうものなのか理解出来てきたように思います。

  • Reply
    しのはらえこ

    トップの装画はパッと目に飛び込んでくる美しい配色ですね。
    書店でも目を引きそうです。
    そして貴重な厳選挿絵も公開してくださりありがとうございます。
    強くて印象に残る無駄のない白黒カットで、みなさんおっしゃっていますが、お手本ですね。
    先生からの授業のアドバイスと合わせて拝見すると本当に勉強になります。
    今後の投稿も楽しみにしています!

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    ふちのとみよ

    先生の描かれる後ろ姿には参ります。
    描かれた人物の顔が見えないのに、
    心情や言葉が読み手のこちらに飛び込んでくる感じがします。
    装画の親子の後ろ姿が正にそうですね。
    私もそんな風にいつか描けるといいなぁと思います。

  • Reply
    森 きなこ

    サイトを開いて扉絵が変わっていてまずハッとしました。やはり色がすごくキレイです…ピンクが絶妙です…
    そして白黒カットはみなさんが仰っている通りとても無駄がなく、でも何かわかるし、かっこいいしかわいいしで、講評で先生が仰っていることがビシッと伝わりました。。
    (道のりの険しさ長さを痛感しております)
    今後も作品を拝見できるのをとても楽しみにしております〜

  • Reply
    アコル

    まるで答え合わせを見ているようですね。これ見てからもう一度課題やりたいです。次はもっとがんばろう。
    左下、うどんと白米でしょうか。美味しそうだし渋い!

  • Reply
    キムラキコ

    先生の絵の余白、空間っぽく見えるのはなぜなんでしょう…これが技術というものなんでしょうか?グレーを使わないから??
    どの絵も何が描かれているかすぐにわかるし、これぞカット!という感じですよね。すばらしい…。
    こうして見る機会が得られなかったお仕事も、きっとハイクオリティに違いないですね…!
    アーカイブスの更新、今後も楽しみにしております。

  • Reply
    京極 あや

    白地に黒だけなのに、やっぱり力強い、やっぱりおしゃれ、すべてに置いて絶妙かつ地力の違いが絵に出るのだと思います。
    先生みたいな力を持てる作家になりたい。。。

  • Reply
    宮内カナ

    峰岸先生、また惜しげもなく貴重な資料を公開ありがとうございます。
    これぞ先生の十八番!ですね。装画のピンクの空、とてもきれいで、華やかなのに上品で、そして切ないです。
    挿絵の人物もとても生き生きしていて、特に、お母さんやおじさんたちが素敵です。
    ちょうどいま、顔の練習の課題をかいていますが、老若男女いろいろかきたいのに、いまだにどれも若い女の子みたいになってしまって・・・必要以上のしわなどをかかずに、おとなの男女を表現することが難しく、先生の表現力の高さにあらためてすごいな~と思っています。

  • Reply
    大木ゆり

    今回も、貴重な投稿をありがとうございます!
    どの作品も温かみがあり、先生らしさを感じますね!
    鶏を抱いた男の子の悲しそうな表情や、アイスキャンディを販売してるおじさんなど、今だとなかなか見かけることが出来ないですが、当時の情景が思い浮かびあがるようでした。

  • Reply
    もとざわひろみ

    峰岸先生、素敵な投稿をありがとうございます!
    先生のモノクロカットは相変わらず無駄なものが一切なくかっこいいですね!
    そして内容もしっかり伝えられているという。。
    見ているだけで勉強になります。
    今後の投稿も楽しみにしております!

  • Reply
    瀬知エリカ

    1、文章に沿った挿絵的なもの。
    先生のシーンの切り取りが最高です。
    イラストの余韻、余白がとても心地よく、
    そのように描けるようになりたいです。

  • Reply
    いしざきなおこ

    ご無沙汰しております。コメントするのをすっかりサボってしまっていた(すみません
    、、、!)のですが、先生のアーカイブスはこっそり毎回読ませていただいております。

    先生のカットは白黒だけのはずなのにグレーも感じさせて、どうなってるんだろうと何度も拡大して眺めてしまいます。
    こういうのがいつか描けるようになりたいなぁ、遠い遠い目標〜

  • Reply
    ネコポンギポンギ

    見ているとなんだか動き出しそうですね!
    ストーリーを知らなくても、先生のイラストレーションは見ているだけでなんとなく背景が想像できます。
    シンプルな線だけど表情が豊かでいつも勉強になります!
    手の仕草で感情を表現できるんだなぁと思いました

  • Reply
    小林聡美

    スイカを持っている少年の足の細かい仕草に胸がキュンとなりました。
    絵がまるで生きているようで描かれている人物の感情と温度が伝わってくるように感じます。
    細かい表情や仕草が絶妙で、こんな人いるよね!わかる、わかる!という具合で共感してクスっとなりました!
    モノクロでここまで表現できるものなのかと、ただただ驚きです。とても勉強になりました!ありがとうございます。

  • Reply
    上田恭輔

    本当にサイトの扉絵の夕焼けの絵が素晴らしいです。色彩の美しさに驚きました…
    白黒カットの掲載、ありがとうございます。一見シンプルな表現なのに食事も美味しそう。器の質感も感じられるようです。

    引き続きの掲載を期待してしまいます。ご無理のない範囲で。

  • Reply
    小林葉子

    トップの装画が色も配色も素敵です、、。モダンだけど懐かしさもあって胸に刺さる感じさすがだなぁと思います!タイミングよく白黒カットのお手本。先生の味わい深い線真似できるものではないなぁと痛感。。

  • Reply
    ちぎらはるな

    わー 素敵です・・ 迷いのない線と愛情が溢れてますね。 すごいっす。やっぱり愛ですね。愛。

  • Reply
    四宮愛

    装画の夕焼け空のピンクが美しいです。
    自分が使うと、どぎつい色になってしまいがちですが
    こんなに上品におさまるのだと驚きです。
    どの要素に、どの割合で、他の色とどのように組み合わせるか…などが肝心なのだと勉強になります。

  • Reply
    東久世

    シンプルなのにこの味わい。
    いい絵とは何だろう?と、最近ちょっと迷宮入りしてるので、とても沁みました。
    眼福。ありがとうございます!

  • Reply
    坂内拓

    シンプルなのにちゃんと密度もあって・・
    表情や細かい仕草からも、人物の気持ちや物語が伝わってくるようでした。

  • Reply
    石津亜矢子

    コメント遅くなりました。
    何度も見ては素晴らしすぎてため息ついてました。
    ご飯とうどん、湯気ってこうやって描くんだ!!とハッとしました。
    美味しそうです。
    トップの装画も美しい!!

  • Reply
    キカン

    どのカットも、余計なものは描かずに広がりのある場面を伝えるという技術があり凄く勉強になります。
    最近私は全身を描く構図に慣れていないということがわかってきたので、まずは先生の絵を見習って描いてみたいと思います!(こっそりと…笑)
    個人的になのですが、畳職人の作品とアイスキャンデーの作品がとても好きです。

  • Reply
    大沢

    さすが先生の十八番ですね!とコメントしようとしたら
    先生自身で書いてらっしゃいましたね。。^^
    全部見てみたいな〜

  • Reply
    石橋 澄

    装画、本当に美しいです!ピンク(赤系)と緑、先生の作品で時々見かける色合わせですね。とーっても好きです!
    白黒カットはまさにお手本。山とバスが特に好きです!畳屋さん、懐かしい〜 実家の近所にもありました。自転車もさすがの素晴らしさですね(大きめの自転車をこぐ少年 ノスタルジー)

  • Reply
    峰岸達

    コメントを入れてくれた皆々さん、本当にありがとう!
    1人、1人、じっくり読ませてもらいました。
    今、ビールを飲みながらこのコメントを書いています。
    もう1度読んで、感涙にむせんでいますウルル。ビールにむせていますゴホホ(同じネタを何度も使うな)。

    明日、タイトル画とアーカイブスは新規一転されます。田舎から都会に飛びます!
    乞うご期待!

  • Reply
    銀杏早苗

    貴重な機会なのに、訪れるのが遅くなっちゃいました。

    贅沢スペースの白黒カットで、しかも先生の十八番の時代!
    素晴らしいなとため息をつきながら拝見しました。