「MJブック解説」1月25日(水)Aクラス 9


こんにちわ。19Aの金子なぎさです。

今回の授業は「MJブック解説」です。
授業の初めにそれぞれ自分が興味のある卒業生2名を紙に書いて提出。
みなさん真新しい「MJイラストレーションズブック2017」を開きつつ、
峰岸先生のお話に聞き入りました。

まず何故MJブックを創ったかーそのいきさつは。。
「あらためて言えばみんなにもっと仕事が来るといいな」という先生のお気
持ちから。
「商売敵を育てているようなもんだが、でもこの教室から素晴らしいイラス
トレーターが出るということは嬉しい。やりがいがあるということです。」

そしてお話はTIS創設の頃に及びます。
「バブル時代は悪しき時代ながら企業に余裕があり、面白いことができたが
今はつまらない。イラストレーターも面白かった。」
60年代中期からの宇野亜喜良、横尾忠則、小林泰彦、山口はるみ、その後に続く
安西水丸、ペーター佐藤さん等のお名前が上がりました。
「とにかく世の中の気運が盛り上がっていた。今から30年前くらい。
それでもイラストレーターは不満を持っていた。
イラストレーターの地位が何か弱い。。
そして講談社刊「年鑑日本のイラストレーション」の審査員をやった
中堅イラストレーターが中心になり、同世代の20数人が青山の蕎麦屋の二階に
集まったのが始まりで、紆余曲折の末、ちゃんとしたイラストレーターの会を創ろー!となり、
できたのが東京イラストレーターズソサエティー(TIS)。
本当に元気な時代だったと思います。
「時代の後押しというものもある。」と先生。

「その頃に比べると、今はイラストレーターの数の方が仕事よりも多い。
昔は売れっ子がいたが、今は分散している。。
けれども世の中に身をまかすにしても、何か来たとき出来るようにしておい
た方がいい。世の中はどう変わるかわからないのだから。」

「MJはいきがかり上、始めたようなものだが30代からセツのゲスト講師を
していて慣れていたし、イラストレーションを見る目には自信がある。

いわゆる絵画というものでで面白いと思うものは少ないが、素朴派は大好き。
有名なところでは、アンリル・ソーとか。日本だと山下清、谷内六郎とか。
現代の画家ではホックニーやアレックス・カッツ(若いころの)などは好きだけど。
ルネッサンスも印象派もあまり興味ない。とにかくイラストレーションが好き。

「そして古石場文化センターの8人から始まったMJは100人を超えるほどに
なり、今は少し人数を絞っている。
やはりMJのように仲間がいたり、毎回ここに来ているということが大切。
だが、内向的な人が多く、売り込みが苦手。
このMJブックを創ったのは、みんなに仕事をしていただきたい!」
そうしてMJブックは創刊に至りました。
旧知でエディトリアルデザインのベテラン阿部かずおさんを中心にMJブック
第一号ができ、ピエ・ブックスの協力も得てMJブックは順調に成長しました。
先生は一銭ももらわず、封筒詰めの雑用までやってくださっている。監修な
のに!とのこと。
本当に頭が下がります。。

後半は提出した紙に書かれた卒業生一人一人のお話をしてくださいました。
まず今年の装画の北住ユキさん。多くの人がお名前を挙げていました。
「最初、ちょっと方向違うなーと思った。でも細かいところを注意していっ
たら、勘が良くてすごく伸びた。とても謙虚で性格の良い人。キャリアが長
くても絵に対してとても意欲的。」
本当にシックで品格のある素晴らしい装画です!
その後も時間も押し気味な中、メモに書かれた卒業生一人一人のお話を丁寧
にしてくださいました。
先生とMJ生の思いが詰まった「MJイラストレーションズブック2017」。
中身も平均点高いです!(ハヤク私もノリタイナ。)
今年も大活躍しますように!心からお祈りしてやみません。

 


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9 thoughts on “「MJブック解説」1月25日(水)Aクラス

  • Reply
    橋本裕子

    金子さん、丁寧な冒頭文ありがとうございました!
    「何か来た時に出来るようにしておいた方がよい」という先生のお話、ひびきます。「チャンスは準備している人のみに来る」という言葉を思い出しました。

  • Reply
    山下 晶代

    詳細な冒頭文というかレポート、ありがとうございます!
    毎度のことなんですが、たくさんのMJ生ひとりひとりのことをよーく覚えている先生に脱帽。
    ご自分の仕事だけでなく、MJでの活動を通じても、日本のイラストレーション界にとても貢献されてる存在なんだなあとあらためて思いました。

  • Reply
    東久世

    金子さんのおかげで、この日の授業がありありと思い出されます〜 ありがとうございます。
    本当、冒頭文っていうよりレポートですね。流石です!
    今回初めて本に参加し、先生の仕事量にびっくりしました。136人分ものレイアウトや絵を全部見て、特集ページも企画して。。
    報酬もなし、梱包もする!その熱心さの支えは、私たちに少しでも仕事の機会が増えて欲しいという思い!
    卒業生の事も細かく(いい事も余計な事も(笑)覚えていて。。頭が下がる思いですー

  • Reply
    金子なぎさ

    先生に伺ったことを書き留めなくちゃと思っていたら、とても長い冒頭文というか
    山下さんのおっしゃる通りレポートになってしまいました!
    橋本さんの「チャンスは準備している人のみに来る」。。本当にそうですね。なかなか一人では怠惰な私ですが、
    MJという場を創られた先生に感謝。皆さんとともに学べることに感謝です。

  • Reply
    四宮愛

    当日は、かなり遅れての参加となってしまったので
    貴重なお話の大部分を聞き逃してしまいました。
    金子さんの冒頭文のお陰で、授業の内容が知ることが出来て助かりました。
    ありがとうございます。

    改めて、MJブックへ掲載して頂いた事への感謝の念が沸いてきます。
    お仕事を頂けるよう頑張りたいです。

  • Reply
    坂内 拓

    金子さん、ありがとうございます。
    後半からの参加だったので、様子がよくわかりました・・!
    何度聞いても沁みますね。。
    ありがとうございました。

    • Reply
      金子なぎさ

      坂内さん、だいぶ時間たっちゃってるので読まれるかどうかわかりませんが。。。^^;
      お役に立ててよかったです!コメントありがとうございました。

  • Reply
    長光雅世

    先生、なんだか熱くなるようなお話をたくさんありがとうございました。
    本当に素敵な卒業生たちだなーって思いました。
    金子さんの丁寧な文章にもとても感謝です!