満を持して矢吹申彦氏、来塾! 20


矢吹氏とぼくは同い年で、仕事を始めたのも大体同じ20代の初めの頃です。
只、ぼくと違うのは、彼はあっという間に花形イラストレーターになったという所です。
プリミティブ・アートとかフォーク・アートとかいう類いの絵の影響下から、見事に現代的な矢吹申彦ワールドを創りあげました。
湯村輝彦氏、河村要助氏との3人組<100%スタジオ>は時代の寵児でした。
彼の初期の仕事で何といっても忘れられないのが「ニューミュージック・マガジン」(現ミュージック・マガジン)の表紙(ADもやっていた)ですね。ロックが一番燃え上がっていた時代です。ぼくも毎月買って読んでました。
親しくなったのは今から約40年前、30歳を過ぎて間もない頃ですね。
彼の家で大勢で朝まで飲んでしゃべって、なんて事も度々ありました。
そういった場で、まだ小説家になる前のやたらと腰の低い愛想のいい伊集院静氏と会った事もあったなあ。あちらは覚えてないでしょうが
1979年、まだ若干35歳の時に彼は美術出版社から「矢吹申彦風景図鑑」という素晴らしい作品集を出しています。
低迷していたぼくはとても羨ましく思ったものです。
その低迷期、何とか昭和レトロ的なイラストレーションにたどり着き、セツ時代の友人以外で一番最初に、認知しくれたのが彼でした。とても励みになり勇気づけられました。
2006年12月(MJが発足して間もない頃)HBギャラリーで、唐仁原教久氏ののプロデュースにより2人で「カンゲキカンレキ展」というのをやった事もあります。
話はつきませんので、あとは合同授業の日に。
とにかく彼は非常に息の長い日本を代表するレジェンド・イラストレーターです。
満を持してやっとMJに登場です。
彼はまったくパソコンはやらないので、もちろんHPなど持ってない(TISのサイトには少ししか載ってない)けど、Google等で矢吹申彦と検索すると、彼矢吹申彦の情報や、画像がどっさり出てきます。

峰岸記

<プロフィール>

1944年東京都世田谷区に生まれる。65年桑沢デザイン研究所入学。67年同研究所抹籍後、フリーのデザイナーとなる。69~76年月刊『ニューミュージック・マガジン』のADと表紙絵、81~90年月刊『潮』、83年~季刊『教育と施設』、92~95年月刊『東京人』各誌の表紙絵担当。現在、イラストレーションのほかに、装幀、文章並びに画文の連載を担う。作品集『矢吹申彦風景図鑑』のほかに、著作、絵本などがある。

 

自宅アトリエにての近影

 

「ニューミュージック・マガジン」の表紙を集めた作品集の表紙

 

2016年 TIS・G8展での夏目漱石像

 

1977年に描かれた作品(発表媒体不明)

 


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20 thoughts on “満を持して矢吹申彦氏、来塾!

  • Reply
    加藤佳代子

    ずーっと、ずーっと、合同授業に希望するイラストレーターに矢吹さんのお名前を書いていましたので、今回やっとお話をお聞きする機会を得られることが出来、とても嬉しい思いでいっぱいです。
    HBギャラリーで峰岸先生とお二人の展覧会、銀座・福原画廊の個展、スペース・YUIでの「猫の市」展、拝見しに行ったものです。
    写真の矢吹さんは、なんとも言えない独特の雰囲気をお持ちで、そこも魅力の一つです。
    楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。

  • Reply
    けいもとひとみ

    合同授業まで、もうすぐですね。^^

    わたしがイラストレーションを学び始めた頃、
    「日本のイラストレーション50年」で初めて矢吹さんの作品を拝見して、
    魅力に感じたのを覚えています。

    矢吹さんのおはなし、
    とっても楽しみにしております!わくわく!

    どうぞ、よろしくお願いいたします。

    (MJサイトにはじめてコメントしてみました。どきどき!)

  • Reply
    川井純子

    先生、ありがとうございます!
    先生の文章を拝見して、更に興味が深まりました。
    矢吹申彦さんは、詩とメルヘンで拝見して好きになり、
    それから、はっぴいえんどのジャケットなども描いていらっしゃるというので、
    音楽を聴いたりしたので、今回とても楽しみにしております。
    どうぞよろしくお願いいたします!

  • Reply
    四宮 愛

    私も先生の文章を拝読し、15日がより一層楽しみになりました。
    同年代で、同じくご活躍を続けていらっしゃるお二人が
    どのようなお話を聞かせてくださるのか今からワクワクしています。
    当日は、どうぞ宜しくお願い致します。

  • Reply
    小牧真子

    先生、満を持して矢吹申彦さんを合同授業へお呼びくださって、どうもありがとうございます。
    同い年で共にいまも同じ道を歩まれた歴史は、ネットで検索しても知る由もない、貴重なプライベートな思い出を披露していただけて、とてもうれしいです!

    矢吹申彦さんは、森山直太朗さんの「さくら」のジャケットが強烈に残っています。
    サクラソングは時代と共に数ありますが、すでに大人になり、社会人で耳にした年下のミュージシャンがうたうサクラソングは、いちばん好きです。そのジャケットイラストのうたかたの世界は、その楽曲に劣らず強烈なインパクトと美しさを感じました。

    矢吹さんに、あふれるイメージの源について、ぜひともお伺いしたいです。

    また、美しい雲の造形や、矢吹さんならでは整列したミュージシャンの構図の魅力についてもいろいろお聞きしたいです!

  • Reply
    石橋 澄

    合同授業、ドキドキ、わくわくしております!
    ジャケットを描く・・・あこがれの仕事です。音楽のお話もたくさんお聞きしたいです。

    矢吹さん、先生、どうぞよろしくお願い致します!

  • Reply
    菅原さこ

    中学・高校の頃ユーミンが大好きでアルバムをよく聞いていました。
    レンタルしたレコードをカセットテープに録音する間(時代感が…)、いつもジャケットをガン見というのが私のパターンでしたので
    矢吹さんの「流線形’80」のジャケットは今でも色鮮やかに心に残るイラストレーションです。
    思えばイラストレーションの世界やイラストレーターという存在は私の場合、レコードアルバムのジャケットやブックレットがきっかけでした。

    そんなことを先生や皆さんの文章を拝見して思い出し、じわじわと「凄い…矢吹さんのお話が聞けるのだ」と日毎に興奮度が増すと同時に、じわじわと「あ…冒頭文担当だった」と緊張度も増してきています。

    この授業の冒頭文はなかなかの重圧ですが、とても楽しみでもありますので頑張ります!
    矢吹申彦さん、峰岸先生、どうぞよろしくお願いいたします。

  • Reply
    徳重千里

    お話を伺うのを、今から、とっても楽しみにしています!
    どんな風に画材を使っていらっしゃるのか…
    イラストレーターとして、どんな経験をなさっていらしたのか…
    知りたいことが、たくさんあります♪

  • Reply
    橋本裕子

    矢吹さん、先生、よろしくお願いいたします。
    伊丹十三さんの本で矢吹さんのイラストレーションを知りました。
    硬質で、粘っこい印象で惹きつけられます。

  • Reply
    春山拓思

    満を持しての矢吹申彦さんの来塾とても楽しみにしております!
    たくさん手掛けられた音楽とのお仕事話、
    矢吹さんといえば僕は空の印象がとても強く、詳しく聞いてみたいです。
    記事を読んで、先生とのエピソードも楽しみになりました。
    どうぞ宜しくお願い致します。

  • Reply
    長光雅世

    矢吹さんの来塾、とても楽しみにしています。
    イラストレーションのお話、たくさん聞かせてください。
    息の長いイラストレーターとの峰岸先生の言葉に秘訣が気になり、吸い込まれるような空の魅力に、私も空を描くのが好きなので、書き方を聞きたいと思っています。
    そして、お二人の尽きないエピソードも楽しみです。

  • Reply
    えいいち

    百科事典の表紙の続き羅列のイメージが小学生の時の記憶として忘れられません。楽しみです。

  • Reply
    キムラキコ

    レジェンド・イラストレーター!まさしく!
    自分的には久々の合同授業で、矢吹さんにお会いできること、とてもうれしく思います。
    先生との思い出話とかも、いろいろ聞けるのかしら…(わくわく)と楽しみです!
    どうぞよろしくお願いします。

  • Reply
    東久世

    絵はよくお見かけしますが、ご本人は初めてお会いするのでとても楽しみです。
    きれいな空と、おとぼけでかわいい猫がとても好きです。
    先生とのエピソードを読み、ますます楽しみになってきました。
    暑い中ではありますがどうぞよろしくお願いいたします!

  • Reply
    木原まさやす

    「ニューミュージックマガジン」は高校生の僕にとって聖書みたいなものでした。
    矢吹さんの表紙が、新鮮で格調高くてかっこよくて、雑誌、というより時代の文化を象徴してたような気がします。

  • Reply
    小牧真子

    矢吹さん、先生、昨日はすてきな合同授業と懇親会をどうもありがとうございました!

    矢吹さんがお持ちくださった書籍の数々、すべてを閲覧できなくて残念でしたが、特に料理エッセイは、遠くの先からでも挿絵の美しさ、美味しさが伝わってまいりました。

    音楽図鑑というタイトルネーミングもセンスを感じて口になじむ響きがあります。音楽図鑑は購入しておウチで愛でる画集にしようと思いました。

    恐竜がやってくる絵本も、優しい夢の中のふんわりした情景に包まれてきました。

    すべては矢吹さんのふんわりした夢の中の出来事を絵物語でみているようです。

    懇親会の後半では、気さくに各テーブルを巡ってくださり、とっても感激しました。
    レジェンドのイラストレーターは、洒落っ気ちゃめっ気たっぷり。いつもの峰岸先生のように親しみやすくて楽しませてくださいました。

    お酒を飲みながら、矢吹さんに「矢吹さんの作品は、どれも夢の中の世界を描いていらっしゃるように思えます。ふだん、どんな夢をご覧になりますか?」と伺いましたら、とても不思議な矢吹さんらしいおはなしをしてくださいました。

    「眠りにつくまでのうとうとする間にこんな夢を見たいなぁと想像するんだよね。うまくいったら、その続きを夢の中で見られたりするんだよ。」

    「でも本当の夢ってのは、眠りにつくまでに想像した見めみたい想像のことで、眠ってから見る夢は本当の夢じゃないと思ってるよ」

    少し、言葉の表現がうろ覚えなところがありますが、おおよそこんな意味の「夢見論」を教えていただきました。

    昨夜はほろ酔いでバタンキューでしたが、今夜から眠りにつくまでにすてきな想像をしながら安らかに寝てみようと思います!

    峰岸先生、素晴らしい合同授業をどうもありがとうございました。

  • Reply
    峰岸達

    昨日の合同授業の記事は、1週間後に載せるので、合同授業のコメントははそれからにしてね!
    この件に関してはいつもの事だし、前にも注意したんだけどなあ。
    この告知記事のプリントは昨日、矢吹さんに渡しちゃったし。
    木原くん、小牧さん、はやる気持ちはわかるけどさあ・・・。