今回冒頭文を担当します21期生のふちのとみよです。
今回の授業は、「 日本イラストレーション史①」!何ともスケールの大きなテーマです。
まず今回の授業にあったて、峰岸先生から「30有余名の人たちをウイキペディアで読み、画像検索でその人たちの作品を見てきてください!」との宿題が出されていました。
今は便利な時代ですね。PCを開くとザクザク検索できます。若い頃好きだった早川良雄先生や山城隆一先生の画像もザクザク‥その昔PCは無いし、九州では美術書なんてそうそう売っていない。そんな田舎でデザインの勉強をしていた私は、作品が掲載されている印刷物を苦労して集めていました。(遠い目)
さてさて、講義のお話です。「温故知新」・・・「古きをたずねて新しきを知る」大正時代から昭和30年代後期までの作家を取り上げ、その時代のイラストレーションの流れについての講義です。
冒頭で「他人の絵に興味を持つと競争心が出るし、影響を受けることは大事ですよ」と先生がおっしゃいます。今回は30数名の作家さんのお話で大変長くなりそうなので、印象に残ったお話をいくつかご紹介したいと思います。
大正の中頃に竹久夢二が現れ日本のイラストレーションが始まりました(先生の説)。
●竹久夢二 高畠華宵 蕗谷紅児
この3人は美人画の三羽ガラスだね。作詞もやっていて夢二の「宵待草」蕗谷紅児の「花嫁人形」‥「『♪きんらんどんすの~』は有名でしょ?」「ん?知らない?」笑い
●小村雪岱 木村荘八 岩田専太郎・・・・新聞小説の挿絵で人気があった作家達。中でも、小村雪岱は日本画を学んだのち、鈴木春信の影響を受けつつもグラフィックデザイナー(図案家)として、資生堂の化粧品広告を手がけていた事もあったが、、泉鏡花らの小説の挿絵家として一世を風靡した。
先生は初めて小村雪岱の作品(泉鏡花『日本橋』の表紙)に出会った時、日本的情緒とモダンさを合わせ待っていて「スゲーカッコいい!」と思われたそうです。(私もそう思いました!)
●樺島勝一 田河水泡 ・・・・少年たちの間で大人気。
樺島勝一は船、飛行機、動物等の超細密画で有名。一方、作風の全く違う漫画『正ちゃんの冒険』でも有名。先生「正ちゃんって、フランスの漫画タンタンの真似?」「ん? 」生徒の声「先生~!正ちゃんが先です!」 先生「ほう、正ちゃんが先なんだね‥!」。
田河水泡は戦争中の軍隊生活を漫画にした『のらくろ』で有名。キャラクターグッズのはしりだったそうです。
●武井武雄 初山滋、村山知義・・・・幼稚園~小学校低学年向きの童画作家
武井武雄は、それまで軽視されていた童話の中の添え物的な子供向けの絵を、もっとモダンで新しい事をやりたいと仲間と運動を起こし「童画」と命名し芸術の域まで高めた。
●中原淳一・・・・画家、ファッションデザイナー、雑誌『それいゆ』『ひまわり』などの編集長。
戦後女性たちの間で大ブレイクした。
●長沢節・・・・ファッションイラストレーターの草分け。セツモードセミナー主宰。
峰岸先生もセツのご出身。群馬から上京した若き峰岸先生は長沢節先生に出会われます。そこで峰岸先生は節先生の世の中の既成概念に囚われない自由な考えに大変感激されたそうです。
セツでバイト代の安い学生モデルをやった事。節先生がデザインされたミニスカートを履いて銀座を歩かされ、警察に注意されというエピソードも。セツを卒業してイラストレーターになった峰岸先生と柳生弦一郎氏はセツの広告塔になった様で、その後セツに入ってくる生徒にはイラストレーター志望者が多くなったそうです。
「休憩しようか!」 講義が始まり1時間を経過したあたりで先生がひと声。
しかし程なくして「休み辞めた!」と先生。
結局先生の講義は休む事なく続きます。「声が枯れるまで突っ走るよ~!」と。先生パワフル~!
●谷内六郎・・・・漫画系のアイデアのあるイラストレーション。第一回文芸春秋漫画賞を受賞。
峰岸先生が高校生の時、一コマや二コマ漫画を描いていて、当時の『週刊漫画』に投稿。度々掲載されていたそうです。(「賞金が千円だったんだよ!今だと5千円位の価値かな?」と嬉しそうに語られる先生) その選考委員が谷内六郎さんだそうで、常連入賞者として名前を覚えてもらい「いつもながらの峰岸さんのとぼけたユーモア・・・」とか言われ、とても嬉しかったそうです。
●長新太 久里洋二 井上洋介・・・・漫画家、イラストレーター、絵本作家。
長新太はナンセンスの神様。人望の厚い方だったそうです。
●山口はるみ・・・・イラストレーション界の女王。東京芸大卒業後、西武百貨店宣伝部入社。入社早々に新聞広告を。その後パルコの仕事ではエアブラシを使い、スーパーリアルな女性を描いた「Harumi gals」を誕生させた。1988年「のように」シリーズではグレタ・ガルボ、エデイット・ピアフなど20世紀を自由に生きた素晴らしい女性たちを描いた。しかも絵のタッチをすべて変えるという新たな挑戦を行った。
先生がTISをお辞めになる際に山口はるみさんから「TISは退会されたけれど、これからもお友達でいましょうね・・・・」という手紙をいただいたそうです。
●灘本唯人 宇野亞喜良 和田誠 山下勇三 他・・・
先生と交流のあった方々のお話になると、飲み会やカラオケ、個展のオープニングパーティなどでの裏話がポンポンと飛び出します。そして「僕は先輩や後輩に恵まれているんだよなぁ‥僕は色んな人にお世話になった‥」とおっしゃっていたのが印象深いです。先生が後進の育成にご尽力されている理由がなんとなく分かったような気がしました。
「これ以外にも一杯裏話があるんだけどね!」とおっしゃって今日の講義は終了!
2時間ぶっ通しの講義。先生お疲れ様でした。
3月に行われる「日本イラストレーション史➁」の講義は先生と交流の深い方々が沢山登場ですね。
裏話満載でかなり盛り上がりそう。今から楽しみ~♡
峰岸先生、たくさんお話をありがとうございました。
ふちのさんもすごい素敵なまとめ!ありがとうございます。
大好きな人も不勉強で知らなかった人もいましたが、時代を切り開いてくれたような方たちに改めて感動しました。
今回お話にあった童画作家の方たち、大好きなのですが、「子供のためだからと軽視されていたものを優れたものへ」というような考えで活動されたというお話がとても嬉しかったです。
私も子供相手だからこそ素敵な絵の絵本を描けるようになりたいとMJ入ったのを思い出しました。またがんばります。ありがとうございます。
ふちのさん、とても躍動感溢れる冒頭文ありがとうございます!
ピックアップ作品がないのを補うくらい読み応えがありました。授業をもう一度体験できたみたいで楽しかったです^^
先生、二時間止まらないトークありがとうございました!
休憩!と言った瞬間トイレに行きすぐ戻ったつもりだったのですが、もう講義が始まってました。「休み辞めた!」そういう事だったんですね(笑)
小村雪岱の日本橋、初めて見ました。なんて素敵なんだろうと思いました。
先生が良い絵と言う絵は、お世辞なしでいつも素敵です。もっと教えて欲しい〜と思いました。
テレビで70代位の女性が、昔「それいゆ」って言うステキな雑誌があってね〜と話していたのをたまたま見ました。何十年も昔の事でも、素敵なものはしっかり覚えているんだなぁ、そういうの良いなぁと思いました。
ふちのさん、名冒頭文ありがとうございます!
峰岸先生、盛り沢山の充実の授業、ありがとうございました。
すごい方々が前を歩いていたのだなあ・・・と、再認識させられました。
谷内六郎とのエピソードが素敵でした!
先生話し続けて声が枯れそうとおっしゃってましたね。おだいじに・・・
学生時代、丸いカラフルなドロップを舐めながら森鴎外の講義をなさった教授を思い出しました。
ふちのさん、ほんとうにすばらしくまとめてくださってありがとうございました。復習してます♪
それからタブレットも見せていただきましてありがとうございました。
ふちのさんが物凄い勢いでメモなさっている姿を、隣で「ふわ~!」と、見てました。
今回の予習検索で面白かったのが、蕗谷紅児がフランス滞在中に描いた当時のファッションと樺島勝一が美術学校に行けなかったので「ジオグラフィック・マガジン」のペン画を見てあの細密画を習得したというエピソードでした。
蕗谷虹児でした。失礼しました。
後期は課題が少なくて残念かなぁと思って臨んだ授業でしたが、予想以上に濃密な授業でした!
2時間があっという間でした。
峰岸先生ありがとうございました!
イラストレーションの歴史を牽引してきた方達は改めて凄い人ばかり。
帰り道「また色々がんばるぞー」とやる気がフツフツと湧いてきました。
ふちのさん、冒頭文お疲れさまでした!
あの熱い講義がよみがえるまとめで何度も読み返しています。ありがとうございました!
今回は予習も含めイラストレーションの歴史や変遷に対する自身の無知を実感しました。
今後も勉強を継続したいと思います。
何よりもイラストレーションの歴史を築いてこられた峰岸先生のお話、
有意義で面白くて、2時間があっという間でした。
先生、本当にありがとうございました!
ふちのさんの冒頭文、授業の要点が凝縮された内容で大変ありがたいです。復習にピッタリです。
何度も読み返しました。
「日本イラストレーション史➁」の授業が今から楽しみです。
峰岸先生大変ためになる、授業ありがとうございました。
素敵な作家と作品のお話が聞けて、感激しました。
沢山のレジェンドとのお話を興味深く聞いていましたが、
亀倉雄策さんとの話には、ぐっときました。
ふちのさん、じっくり復習できるような冒頭文ありがとうございました。
ふちのさん、すばらしい冒頭文ありがとうございます。
とても読みごたえありました。
峰岸先生、2時間に渡る濃密な講義ありがとうございました!知ってる方知らない方いましたが、今も古さを感じさせない絵、と先生がおっしゃっていたのが印象に残りました。気になった方が何人かいたので、後でじっくり調べてみようと思います。
峰岸先生、貴重なお話、どうもありがとうございました!
漠然と聞いたことのある名前の作家、
好きな作家、全然知らなかった名前の作家…
頭の中が大分、スッキリ整理されてきました。
ふちのさん、とってもわかりやすいです!!
ありがとうございます!
長新太さんはこっちで(うちの教授陣とか)にすごく人気で、今年はブックフェアで展覧会が開催されていました
日本からキュレーターの人が呼ばれて講義をしていました
こっち→プラハです
すごいですね~。
感性って、国境がないんだ。
海外で「オタク」と呼ばれると、尊敬の意味だって聞いたことがあるけど…。
峰岸先生、濃厚なお話ありがとうございました。
私自身、有名な方(竹久夢二や中原純一、節先生、灘本さん、早川さん、長新太さん、宇野亞喜良さん等々)以外
あまり知らなかったので、とても勉強になりました。
特に今見ても古くない童画を描いていらした方々に興味シンシンです。
タブレット表示係をさせていただいたので、先生のメモもこっそり
見たりして役得でした。^^
そして、ふちのさんの冒頭文、とても楽しい!
思わずプリントアウトしてしまった。
そして、この時間に書きこんでいる私・・。
先生、遅ればせながら、当日は楽しくてためになる授業をありがとうございました!!途中からの出席になってしまったので、ふちのさんの冒頭文もありがたいです!
今回、取り上げられたのは、年代的にも美術館で展示されるようなビッグネーム揃いでしたね!まだMJに入る前でしたが、真鍋博展で見たご本人のスケジュール帳の細かさ(文字も、内容も)に度肝を抜かれたこととか思い出しました。
先生が持ってる知識と情報量で、イラストレーション史の本が書けますね……!
わたしももっといろいろと見て知って、ステキだ!と思った要素を吸収できるよう、心がけたいです。
峰岸先生素晴らしい講義ありがとうございました。
交友関係や裏話などもあって楽しく、ネットや本だけではわからない、貴重なお話でした。
第2部も今から楽しみです。
ふちのさん、素敵で詳細な冒頭文をありがとうございました。
すっかりコメントが遅くなりすみません!先生、貴重な講義をありがとうございました!
先生の実体験も織り交ぜながらなので、知ることの出来ないことも沢山教えていただいて勉強になりました。
また、日本のイラストレーションの歴史を、自分の時代・世相と合せてたどることが出来たこともとても有意義でした。山口はるみさんのパルコガールの大きなポスターは、通勤途中でいつも目にしていたので、印象深いです。
今回は先生の複合機が故障したとのことで、私が変わって印刷したのですが、予習にもなり授業と合わせてよく理解できました。
次回のイラストレーション史②は、時代も近づき身近なイラストレーターが続々登場ですね。
興味津々、楽しみにしています。
大変興味深い授業でした。
知らない名前もたくさんありました。
このような内容は勉強しなければと思いつつ
方法がわからないので、今回とても有り難かったです。
素敵な作品をいろいろ見てひっぱられて
ふらふらしつつオリジナリティを模索したいと思います。
ふちのさん、テキスト大変な回でしたね。ありがとうございます。