元・トビラ絵について 10


19期のnashikoです。
今回の課題「装画」では、北原怜子(さとこ)さんという女性の生涯を小説にした「アリの町のマリア」を描きました。この話は、戦後の一時期、家や家族を失った人々が隅田公園の一角に身を寄せ、クズ拾い(今で言う廃品回収)を稼ぎに暮らしていた「アリの町」と呼ばれている場所でのお話です。(母からのお勧めでした)
人々がアリのように懸命に働き、助け合って生きていたことから、その名前がついたようです。献身的なクリスチャンであり、裕福な家で育った北原さんでしたが、アリの町で暮らす子ども達や人々の環境を整えるため、懸命な奉仕活動を行いました。そして自らもアリの町に住み、命尽きるまで貧しい人々の心を寄り添う生涯だった…というお話を読んで、こんな人がいたのかという驚きと感動がありました。
表紙には、北原さんが裕福な暮らしを捨て、初めてクズ籠を背負い、道ばたに落ちている縄くずを拾うシーンを描いてみました。
 
 

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10 thoughts on “元・トビラ絵について

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    宮内カナ

    nashikoさん、扉絵おめでとうございます。nashikoさんの描く女性はいつも美しいですが、この女性はその人物像の通りの、清らかで気高い美しさが現れてると思いました。
    私多分、この方のお話を、子ども向けに書かれたものをずっと昔に読んだことあります。子どもたちに何かしてあげるのに、お嬢様のおこづかいでするのは関心しないと批判され、自分も子どもたちとくずひろいをして、そのお金でなにかをした、というエピソード覚えています。人としてのレベルが全然違う、素晴らしい人ですよね。

    • Reply
      nashiko

      宮内さんコメントありがとうございます!
      御覧になった事があったのですね~嬉しいです!
      人としての気高い美しさを少しでも絵に表せていたら
      嬉しい限りです^^

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    前田なんとか

    nashikoさん扉絵おめでとうございます☆
    重苦しくなりがちなテーマの絵ですが、可憐な女性がnashikoさんタッチにすごくマッチしていてステキです!

    • Reply
      nashiko

      なんとかさん、ありがとうございます^^
      マッチしていますか~良かった~!
      絵のタッチはまだまだ個性が足りないので、精進したいと思います…!

  • Reply
    春山拓思

    nashikoさん、扉絵おめでとうございます!
    いろんな事を試しながらも、上手さを両立させていていいなあと思います。
    この本を、読んだ事はないんだけど、タイトルや紹介文をよんで
    マッチしているなと思います。

    • Reply
      nashiko

      春山くん、ありがとうございます^^
      いろんなタッチを試して作風も広げていけたらいいなぁ~
      春山くんの安定しているタッチもうらやましいです。
      マッチしている!?嬉しいです。もっと頑張ります~!

  • Reply
    小牧真子

    nashikoさん トビラ絵おめでとうございます!

    北原怜子さんという天使のような方がいたとは
    初めて知りました

    感動の物語を描くのはむずかしいです
    美しく描かれた横顔は
    怜子さんの美しい心を表しているようです

    お母さんオススメの本というのも素敵ですね

    • Reply
      nashiko

      小牧さんありがとうございます♪
      戦後にも天使はいたんですね~
      感動の物語は確かに難しいです。
      読者の感動するシーンがイメージと合っていないと
      感動も半減してしまいますもんね…!
      北原怜子さんの持つ、美しい心のイメージが伝わって嬉しかったです!

  • Reply
    増田恵

    いつもnashikoさんの描かれる女性は魅力的ですー。
    緑と青の使い方がいつも好きですー。

    ご持参されていた文庫本も大事にされていた様子が分かり素敵だなぁと思いました。

  • Reply
    鈴木実千代

    nashikoさん、扉絵おめでとうございます。

    隅田公園は桜の季節に歩いたりしますが、そんな歴史があったんですね。

    描かれた女性に、まさに百合の花のような清々しい美しさを感じました。
    お母さまからのお奨めの本というエピソードにも和みました。